Photoshop(フォトショップ)を使って写真の合成をしたいという方におすすめ本のご紹介です。
「Photoshop Retouch」2020年3月発刊。
価格は2,500円(税別)
今回はこの参考書の感想を書いてみたいと思います。
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フォトレタッチの参考書は他にもたくさんありますが、
この一冊あれば十分!と思わせるクオリティです。
「Photoshop Retouch」について簡単に
著者は大谷キミトさんというフリーの広告写真レタッチャーの方です。
写真のレタッチを専門にしている方で、この参考書では実際に仕事で使用している技術が網羅されています。
参考書の最初にフォトレタッチで一番重要なことが書かれていました。
引用させていただきます。
レタッチの目的は見せたいもの・伝えたいことの鮮明化
Photoshop Retouch
技術を極めることはもちろん良いことですが、逆に言うと、伝えたいことがきちんと伝わるのであれば、そこまで難しい技術を使わなくても良いということだと思います。
持っている技術を適材適所でうまく選んで使っていくということが大事なんでしょうね。
とは言え、やはりたくさん方法を知っていれば臨機応変に対応できます。
作品のクオリティ、作成する速度、編集(修正)のしやすさなども違ってくると思います。
こんな方におすすめ
写真を取り扱う仕事が多い方
カメラマンの方や写真の取り扱いが多いデザイナーの方にとっては重宝する参考書になるはずです。
僕の場合はほとんどイラストレーターだけで仕事をしていますが、取り扱っている仕事による部分が大きいと思います。
ポスターやカタログ制作、ビジュアル重視の広告の仕事はフォトショップ必須ですね。
Photoshopの技術の知識が古い方
現在、PhotoshopのバージョンはCCが最新ですが、恥ずかしながら僕のPhotoshopの知識はCS3あたりで止まっていました。
新しくなって追加された機能もかなりありますので、僕のように昔の知識で仕事をしている方にもおすすめです。驚きの機能が結構あります。
初心者にはちょっと難易度が高めかも
現場のプロの技術が学べる本書ですが、初心者には少しだけ難易度が高いかも知れません。
ある程度Photoshopを使ったことがあれば、理解しやすい内容だと思います。
僕自身も実際に操作しながら理解できたことばかり。
ですので、もし初心者の方が参考にするのであれば、参考書と同じファイルを使って、同じ操作をやってじっくり覚えていくと良さそうです。
※参考書で取り扱っているPhotoshopのファイルはサイトからダウンロードできます。
仕上がり見本の写真を見ると「俺もこれやってみたい」と思うんですが、いざ同じようにやってみると「非常に地味な作業の連続」なんですよね。
初心者の方はこのギャップにびっくりするかもしれません。
特に参考になった部分を自分で試してみました
個人的には新しく知った知識や機能ばかりでした。
せっかくブログで紹介するので、ビジュアルとして何か紹介したい!
ということで、写真ACの素材を使って参考書を見ながら実際に3つほどレタッチしてみました。
パッチツールで簡単に消去
海辺の女性を削除してみました。
これはパッチツールを使って2分くらいで作成できました。非常に便利!!
以前はスタンプツールで強引に調整していましたが、ここまで綺麗にしかも短時間でできるのは驚きです。
白黒写真をカラーにレタッチ
女性だけカラーにしてみました。所要時間は約20分。
ざっくりと作成していますが違和感なくカラーになっていて自分としては大満足!
写真の色補正などと違って白黒写真をカラーにする作業はかなりアナログというか、絵を描く感覚に似ていますね。
実際、白黒写真をフルカラーにする仕事はほとんどないと思いますが、技術的には他の用途でも使えそうですし応用は効きやすそうです。
レイヤーはこんな感じになっています。新規レイヤーを作って色を重ねていく方法です。
青空を合成
曇り空に青空を合成します。
この青空を合成。
所要時間は10分ほど。
割とありがちな合成ですね。
このレタッチのポイントは、空と草との細かい境界線(選択範囲)をうまく作成できるかどうかです。パスで抜くと時間がかかりますし、うまく切り抜けません。
参考書ではチャンネルで選択範囲を作成する方法が書かれています。
これ凄い!
以上、3つ紹介してみました。
他にも新しく知った機能はたくさんあります。
付箋をたくさん貼っています。
Photoshopのバージョンが変わって操作方法も変わったと思われるやり方も、この本で結構解消されました。
さすがレタッチのプロの本!!
あとがき
個人的にPhotshopの参考書でここまで有益な参考書は今までありませんでした。
この参考書が2,500円(税別)というのは安すぎると思っています。
それくらいに価値の高いノウハウがぎっしり詰まっています。
参考書は購入した物が全て他の人にも勧められるかどうかは難しかったりしますが、この本は自信を持ってお勧めできます。デザイナーの友人がいたら勧めたいですし、会社にこの本一冊あればかなり重宝されるはずです。
ちなみにデザインの参考書は電子書籍よりも紙の本が圧倒的に見やすいので、紙の本をおすすめします。電子書籍だとパラパラと素早くページをめくれないので、ピンポイントで欲しい情報があった時に探すのに時間がかかります。
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