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前田高志さんのデザイン参考書「勝てるデザイン」思考が変わりました

おすすめのデザイン参考書「勝てるデザイン」出し惜しみなし おすすめの参考書
この記事は約5分で読めます。

前田高志さんのデザイン参考書「勝てるデザイン」を電子書籍で読みました。

「もっといいデザインを作りたい」と考えている方には特におすすめの一冊です。

本の料金なんて余裕で超える価値がある一冊です。

2021年6月発行。

この参考書は出し惜しみがないと感じるくらい濃い内容になっています。

僕はしがないデザイナーですがこの本を読んでから、仕事の取り組み方が変わりました。

お仕事をご依頼いただいている方の納得感、喜んでいただいている度合いも上がっているように感じます。

今回の記事の内容

前田高志さんのデザイン参考書「勝てるデザイン」の感想記事です。

gaogao
gaogao

デザインに対する情熱に圧倒されました。

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著者の前田さんについて

最初に著者の年表があります。

任天堂でデザイナーをされていて、任天堂時代の仕事についても書かれていました。貴重です。

アートディレクターの方なので、デザイナー向けというよりは、もう一つ上の階層の考え方が学べます。

この本を読んでいただけるとわかると思いますが、デザインに対する熱量がすごいです。

よかったところ

デザインする前に考える

デザイナーは与えられた素材(文章や写真、イメージなど)を使ってデザインする。それがデザイナーとばかり考えていました。これがそもそもの間違いだった。

デザインに取り掛かる前に、どういう意図があってデザインをするのか、そのデザインで何をしたいのか?そういう投げかけをして形にしていく。ディレクションの思考が必要なんですね。

自分の得意分野とフェチを追求する

前田さんは「デザインの必殺技」をいくつか持っています。

必殺技なのでかっこいい名前もついています。こういう必殺技をいくつか自分の武器として持っていると便利だし、いざって時に効果を発揮しそうです。

また、「自分なりのフェチがあってそれを追求している人ほど、これからの時代のデザイナーとして生き残れる」みたいな話がありました。

例えば、僕のことで考えてみると、自主制作などでついつい作ってしまうデザインの世界観があります。これがもしかすると「自分のフェチ」なんじゃないかと気づきました。

この部分をより探求していくと、自分らしいデザインができるのかも知れません。

アートディレクターとしての考え方、ためになったところ

  • 幸せになる人の数が多いデザインを
  • 企画して人が喜ぶものを、人の心を動かすものを
  • デザイナーだけが感じる幸せではなく、個々の特徴、世界観に寄り添うデザインを
  • この商品だからこのデザインだという「ならでは」を

それから、Twitterでも結構バズっていた前田さんのnoteの記事の一部を引用します。

ロゴ案は色や形の違いではなく、「コンセプト」の切り口がまったく違うものを提案すべきだ。
プロのデザイナーは、安直なデザインパターンを作ってはいけない。
逆に「コンセプト」を僕らデザイナーが選んではいけない。

勝てるデザイン

この文章と共にロゴデザインの提案が複数見れるんですが、僕にとっては「これが本来のデザインという仕事なのか」と、まさに青天の霹靂でした。

デザイナーとしてためになったところ

前田さんが使うフォントで定番フォントみたいなものがあるらしく、いくつかフォントを紹介していました。その中で「avenir next」「reross」「bebas Neue」というフォントは恥ずかしながら初めて聞きました。今度使ってみようと思います。

他にもデザイナーとして参考になった部分を引用します。

まずは、文字やレイアウトを極める。そしてその後は企画意図から考えた本質的なデザインができるようにする。

勝てるデザイン

「なんかこれ好き」「これ、かっこいいね」と選ぶ人の好みになってしまう。

勝てるデザイン

高額のデザイン料金を払って頂いているのに、好きで選ばれるのはなんか違う、と。

心にグサっときたところ

心にグサッと刺さった文章を引用します。

そもそも、ロゴの形や色や書体が世の中ではデザインと呼ばれていること自体に違和感を感じる。

勝てるデザイン

今、あなたがやっているデザインを、あなたはどれだけ語れますか?語ることがないというのは、背景や経緯がないということです。クリエイティブは考えた量に質が比例します。なんとなく作る、ではダメなのです。

勝てるデザイン

デザインのパワーバランスが「思考」に偏りすぎると必ずダサくなる

勝てるデザイン

自分ができそうなことから少しずつ

まずは自信を持ってポートフォリオにできる制作をする。こんなの当たり前だと思いますが、まずはそこから。

同じようなことですが、最初のアイデアから提案、修正、完成までのプロセスをブログに書けるような仕事をする。

言われた通りのデザインを提案するのではなく、依頼者の意図を汲み上げて、「そういうことであればこうした方が良いでは?」というような取り組みをしていく。

さいごに

この本では他にも

  • 高額の仕事は選ぶ側に真剣さをもたらす作用がある
  • 「0円か100万円以上かのどっちかしかやらない」話
  • 「水野学さんの会社の面接をする話」
  • 制作過程にある制作物をどんどんTwitterで公表してしまう話

などなど、面白い話がありました。

気になった方はぜひ手に取ってみてください。

前田さんのデザイン参考書はもう一冊感想を書いています。ご一緒にどうぞ↓