キャラクターデザインの参考書「簡単!わかりやすい!キャラクターデザイン」おすすめです。
著者はイラストレーターのPUKUMUKUさん。シンプルだけど特徴的で可愛いキャラクターをたくさん創作されています。
2013年10月発刊。
この本の「はじめに」に下の文章がありました。
私がたどりついた答えは、キャラクターを生み出す要素をひとつひとつ取り出し、それをパーツにしてキャラクターをつくっていくこと。そうすればイメージがしっかりと形になってくれる、ということでした。クライアントから依頼を受けたあと、お互いの持つイメージを結びつけて明確にできればより一層良いものを作ることができる。
簡単!わかりやすい!キャラクターデザイン
特に「色」と「形」はキャラクターを構成する上で重要で、なんとなく沸いたイメージで作るのではなく、なぜその形や色にしたかの答えを導いてから作ることが大切とのことでした。
キャラクター制作に関する参考書はかなり少ないので、そういう意味でも価値の高い一冊です。
マスコットキャラクターのコンペに時々参加していますが、未だ一度も採用されず。この参考書の内容を踏まえて、また挑戦しようと思います。
キャラクターの参考書「簡単!わかりやすい!キャラクターデザイン」の内容
「簡単!わかりやすい!キャラクターデザイン」のキャラクターの制作工程は一貫しています。
最初にキャラクターの役割や目指すゴールを定めて、次にキーワードや配色の選定。その後に制作という流れです。
言語化してキャラクターを作っていくので、デザインが全くわからない方にも説明がしやすく、共感を得られやすいと思います。
ざっくりと重要な点を羅列してみると
- キャラクターのミッションを考える
- 重要なキーワードを決める(多くても3つくらいまで)
- 「イメージの木」の作り方
- 「キャラクターカルテ」
などなど。
本の後半は、配色から連想されるキャラクターイメージの作り方について書かれています。
本書を参考にして、自分なりに作ってみました。
言葉だけだと伝わりづらいと思いますので、僕が過去に制作したキャラクターをビジュアル込みでご紹介したいと思います。
この本を参考にしてマスコットキャラクターのコンペに応募した作品になります。
2作品あり2つとも不採用案です。
ウコンサプリメントのマスコットキャラクター
1つ目は、ウコンのサプリメントに使用するマスコットキャラクターのコンペに応募したもの。
沖縄産のウコンを使用したサプリメントで、商品名に「酒に強くなる」「伝説」というワードが入っています。
最初にキャラクターのミッションを整理して、次にキーワードの設定、カラーの設定をしました。
商品名やパッケージデザインを踏まえて、「勇者がシーサーの着ぐるみを着たキャラクター」にしました。
いつもはイラストレーターを使って綺麗な線で仕上げることが多いんですが、今回はあえて手書きのタッチで提案してみました。果たしてこの選択が良かったのかはわかりません。
ipadとAdobeフレスコというアプリケーションを使用しています。
キャラクターを利用するシーンを思い浮かべながら、別のバリエーションも制作しました。
ipadやフレスコ、タッチペンについては過去に記事を書いています↓
採用された作品はド直球なシーサーのキャラクターでした。イラストのタッチやイラストレーターさんの個性が光る作品。
イラストの作家性(個性)は一朝一夕で身につくものではないので、イラストを専門にしていない僕にはちょっと厳しかったかも知れません。
税理士事務所のマスコットキャラクター
2つ目は、税理士事務所のマスコットキャラクターのコンペに応募したものです。
「配色はブルー」「ちいかわのような瞳」「頭身は低め」「何らかの動物」という要望があったので、そこからキーワードを選定して作成しました。
手書きのラフを元にイラストレーターで清書して制作しました。シロクマの子供+空のキャラクターです。ちいかわに寄せすぎたかな…。
バリエーションも作成。
採用された作品は、税理士のイメージで財布のがまぐちと動物をモチーフにした可愛いイラストでした。
考えすぎてよくわからない、ちいかわに寄せすぎたのが敗因かなあ。
コンペに参加してみて、感想。
マスコットキャラクターのコンペには他にもいくつも応募していて、全て落選しています。
原因はいろいろありそうですが、採用された作品を見ると自分の作品は「無難」「キャラが弱い」「心が動かされない」あたりが考えられそうです。
原因は分かっていてもいざ作るとなるとやはり難しい。
この参考書を読む前の、昔の作品の一部もせっかくなので掲載してみます。
今見返すと「どこかで見たような感じ」「強く心を惹かれるものがない」という印象を受けます。
参考書を見て制作したものは、まだ血が通ってる感じがするので、多少成長してる(?)かも知れません。
少し話が変わりますが、公募やコンペという仕事の獲得方法は、ある種、少し特殊な仕事の獲得方法です。
公募ではクライアントから細かい情報を聞き出すことができませんし、コンペもその傾向にあります。
今回ご紹介した参考書で書かれている制作方法は、クライアントとのコミュニケーションを大切にしたやり方で、一緒に作っていくという姿勢が全開です。正確に言うとこちらが一般的な仕事の獲得方法ですね。
ですので、直接クライアントから仕事を獲得できる場合は、非常に為になる参考書になるはずです。
まとめ
「簡単!わかりやすい!キャラクターデザイン」では、他にも細かくキャラクター制作の行程、考え方が書かれています。
今回の記事では書いておりませんが「イメージの木」と「キャラクターカルテ」など、制作する上での考え方が非常に為になりました。
キャラクター作成に興味がある方はぜひチェックしてみてください。
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