mikimiki web schoolさん著、生成AIの参考書「はじめてでも迷わないMidjourneyのきほん デザインに差がつく画像生成AI活用術」の感想と解説。
この参考書はKindle Unlimited(キンドルアンリミテッド)で読みました。Kindle Unlimitedは他にもデザインに関する参考書が複数読めるのでお得。
Midjourney(ミッドジャーニー)は生成AIモデルの一つ。生成AIで様々な画像が作れます。
僕はAdobe Firefly(ファイアフライ)を使用していますが、今回この参考書を読んだ一番の理由はFireflyでも使えそうな「プロンプト」を学ぶためです。もちろんMidjourneyについてもいろいろなことを知ることができたので為になりました。
生成AIはわからないことだらけなので発見が多くて面白いです。

著者のmikimiki web schoolさんの参考書は過去に何冊か読んだことがありますが、今回の参考書もわかりやすくて良かった。
Midjourneyの基本的なことあれこれ
今回読んだ参考書で勉強になったことを自分なりに簡単にまとめてみました。
Midjourneyの特徴
Midjourneyの特徴は
- 他の生成AIモデルに比べて、ChatGPT上で生成が可能なので使いやすい。
- チャットアプリの「Discord」を通じでサーバー上で画像を生成する。
- 専用アプリのダウンロードやハイスペックパソコンが不要な点が最大の特徴。
とのこと。
同じような生成AIモデルでは「Stable Diffusion」も有名ですが、こちらはハイスペックなパソコンが必要らしいので、Midjourneyはその点、間口が広く使いやすい。
また、アニメ・マンガ風のイラスト生成に特化した「にじジャーニー」も扱うことができます。実写版とイラスト版の2種類から選んで生成できる、という感じでしょうか。
なお、Midjourneyで生成した画像は商用利用が可能です。
Midjourneyの利用料金について
Midjourneyの無料版は2023年に廃止されたようです。最初は無料だったのかな。
料金は今後変わる可能性があるのでざっくりとだけ記載しておきます。
一ヶ月10ドルから使えて、4つの料金プランがあります。
プランによって様々なモードが使えるようになります。
- ファストモード…1枚あたり1分で生成。プランによって使える時間が決まっている。時間を越えると超過料金が発生。
- リラックスモード…1~10分で生成。こちらは無制限で使える。
- ステルスモード…プロンプトを非公開にできる。
Adobe Fireflyだと10〜20秒くらいで4枚を同時生成できるので、Midjourneyはちょっと処理速度が遅いっぽい。
Midjourneyの生成AIで作った画像の著作権に関して
この参考書のすごい所は、著者以外に法律事務所・弁護士の方が加わって著作権のページを作成している点です。
Midjourneyで生成した画像は「著作権は生成者にある自分達に所属する」とのこと。ただ、細かい前提条件のようなものもあるので、ケースバイケースという感じでしょうか。
ここではざっくりと気になった点だけ書いています。
プロンプトの改変をよしとする
Midjourneyの利用規約では、生成された画像やプロンプトを公開設定して投稿した場合は、ユーザーはそれらを利用、改変することを許諾するものとしている。
はじめてでも迷わないMidjourneyのきほん デザインに差がつく画像生成AI活用術
Midjourneyを利用した時点で、公開プロントでの投稿の場合は、プロンプトをそのまま利用されたり改変されることを認めていることになります。
プロンプトの流用、そのまま使うことに関しても、よっぽど他人の著作物の「本質的特徴」が表現されていない限りは問題ない、ということが書かれていました。
知らなくてびっくりしたこと
生成AIの著作権の話でびっくりしたのは下記の部分↓
画家やイラストレーターの作風はアイデアなので、著作物として保護されません。アイデアを保護しないというのは、著作権法の根本にある考え方です。著作権法はそもそもアイデアや作風を保護する法律ではありません。
はじめてでも迷わないMidjourneyのきほん デザインに差がつく画像生成AI活用術
AI画像でイラストのタッチが似たような作品をよく見る機会がありますが、タッチやアイデアは著作権と関係ないんですね。知らんかった。
Adobe Fireflyを使って参考書にあったプロンプトを試してみました
個人的には一番やりたかったのがこれ。
参考書にあったプロンプトを使ってFireflyで生成してみました。
女性のイメージはビジネスで使いやすい素材の一つです。違和感なく生成できて嬉しい。

こちらは商品プロダクトのイメージ画像です。モックアップとしても使えそう。

背景のイメージ用としてグラデーションの画像。イラストレーターやフォトショップでも簡単に作れますが、もう少しプロンプトを追加して複雑なものにもできそう。

左の女性の画像はFireflyで僕が試しに作ったものですが、ここにMidjourneyの参考書で学んだプロンプトを追加してみました。下から見上げたという意味合いのプロンプトを追加した状況です。かなりいい感じにできて嬉しい。

こちらはプロンプトに「上半身」を追加して作成したもの。いい感じです。
Midjourneyにはズームインやズームアウト機能があって便利です。Fireflyではその機能がないので、プロンプトで入力してみましたがうまくいかず。もう少し研究が必要そうです。

Fireflyと比べてMidjourneyの方が機能的にいいな、という点もいくつかありました。
参考書「はじめてでも迷わないMidjourneyのきほん」の良かったところ、まとめ
MidjourneyはDiscord上で使いますが、Discordのインストール方法からMidjourneyと連携する方法まで基本的な設定が細かく書かれています。安心。
実践編ではビジネスに使える画像の生成方法がたくさん書かれているので、これがすごく参考になります。
最後に著作権のことまで詳細に説明があるので、もし生成AIをビジネスで活用される場合は目を通しておくと安心です。
これから生成AIをやってみようかな?と思っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
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