2022年頃からアナログな手書き文字、筆文字のデザインを仕事にしています。
制作した手書き文字は、ロゴやタイトルのデザインに利用いただいています。
今回は居酒屋のロゴ制作を例に、仕事の依頼を受けてから提案〜納品までの流れについて書きたいと思います。
簡単に言うと僕の仕事の進め方と、お店のご紹介、という内容になります。

手書き文字のご依頼の中ではお店のロゴを作ることが多いです。これは僕がデザインの仕事の中で一番やりたかったことなので、やりがいがを感じます。ありがたい。
お店の情報と完成デザイン
ロゴ制作をしたお店は広島県にある「居食屋 悠々自適」という隠れ家的な居酒屋です。
Instagramに投稿された料理がどれも美味しそう。
心を込めた料理が味わえるお店です。近くにお住まいの方はぜひ。
最終的に完成したロゴデザインはこちらです。

【居酒屋のロゴ制作】手書きロゴの制作の流れ
ご要望やイメージの共有
まずはお店に関する情報や、デザインのイメージなどをお聞きしてデザインの方向性を共有します。
お店のコンセプトは、“日頃の俗世間からのしがらみを忘れ美味しい食とお酒と共にゆったりとした思い思いの時間を過ごしたいだだける場所” “和風で落ち着いた雰囲気の小さな店舗” というご説明を頂き、デザインのイメージが湧いてきました。
僕が提供している手書き文字は、書けないタッチもあるので、サンプルの文字を見ていただいて、その中からイメージに近いタッチを選んでもらっています。
言葉のイメージだけだとちょっと頼りなさがありますが、ビジュアルでイメージを共有していると、提案した際に依頼者が持っていたイメージと大きく外れることは少ないです。あらかじめ自分ができるデザインのサンプル(いわゆるポートフォリオ)を持っていると仕事がスムーズにできます。
いただいた情報をもとに、「和風で落ち着いた雰囲気」「店名の由来をイメージしたロゴ」というデザインコンセプトで制作を開始しました。
初回の提案
とにかく数をたくさん書いて、その中で良いものを組み合わせて制作しています。
デザイン案は3パターン提案するプランでしたが、いろいろ書いた中で良さそうなものが複数あったので4パターン提案してみました。
A案:手書きの味わいあるロゴ案。無難な案として1パターンご提案してみました。

B案:線を太めにしつつ、強弱をつけた案です。

C案:「悠々自適」と聞いて最初に思い浮かんだ案です。

D案:力を抜いた手書き文字で、線のはらいをプラスした案です。

この4案で提案してみました。
初回の提案の反応が一番ドキドキハラハラします。何年デザイナーをしていても毎回緊張。
初回の意見を伺う
初回案は全体的に気に入っていただけたようでホッと一息!
C案がお気に入りということでしたが、敷居が高く感じてしまうということで、B案で進める形になりました。
また、メインの文字以外のパーツの移動と、あとは何かしら色を入れたい、色を入れるとすれば何が良いか?というご要望を受けて、ありがちではありますが、和風のハンコを入れると全体的に整いやすい点をお伝えして、1回目の修正に取り掛かりました。
修正案の提案
サブの文字の位置の変更案です。


こちらはハンコをデザインに入れた案。文字は色々と考えられますが、ひとまず仮で入れてみました。


少し変化をつけた案。ベタ面を入れると目立ってしまうので、こうするとあまり良くないかも?という意味合いの提案。

細かい部分の修正ですが5パターン提案しました。
2回目の反応をいただく
提案を見ていただき、ハンコの案が採用されました。
追加の修正として、ハンコの中の文字の修正を受けます。
ほぼ完成に近づいてきた感じです。
2回目の修正案を提出
「旨」という文字に変更して2パターン提案しました。

この文字は既成のフォントを使っています。

計3回目の提案で完成
最終的にロゴデザインが決定しました。

喜んでいただけて制作した側も嬉しい限りです。
納品ファイル
納品ファイルは
- aiファイル(イラストレーターバージョンCC、フォントアウトライン済み)
- pdfファイル(aiファイルをそのままpdf変換したファイル)
- pngファイル(背景は透明にして、WebやSNSやに使う用として)
上記3パターンで納品して完了となりました。
aiファイルはイラストレーターのアプリケーションを持っていないと開けませんので、中身の確認ができません。そのため、aiファイルの中身がわかるpdfも一緒にお渡ししています。
ご要望があればjpgファイルなど様々な形式で納品しています。
まとめ
手書き文字の良いところは自分ならではのオリジナルデザインができる点です。
実際、書いている本人も予想外のものができたりするので、そこがアナログ表現のいいところだと思います。
それから、手書き文字は著作権のことを気にしなくて済むので(他者の著作権を侵害する可能性はよっぽど意識して真似しない限りは無いので)、安心感と心強さがあります。グッズに展開とかも気楽にできます。
今回ご紹介したような感じで、手書きのロゴデザインをいつも募集しています。
気になった方はお気軽にお声がけください。
他のサイトでも販売しているんですが、メインはココナラというサイトで仕事を承っております↓

手書き文字のテクニック的なことは、ブログ内の他の記事で書いていますので、気になった方はチェックしてみてください。イラストレーターとフォトショップがあればほぼなんでもできるので楽しいです。
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