Adobe Illustrator(イラストレーター)を使って、文字をグリッチ風に加工する方法をご紹介します。
ナイフツールを使って文字をバラバラにして、その後、「個別に変形」でランダムに移動します。
異世界な雰囲気、ホラーな雰囲気が出せます。
ホラー映画の「着信アリ」をパロディ化して、「着信ナシ」と題してデザインを作ってみました。
さらに、そのデザインをsuzuriでグッズ化するまでをご紹介いたします。
ちなみに、グリッチの意味は「機器やシステムに一時的に発生する不具合や欠陥を指す言葉」とのこと。グラフィックデザイン的には、バグやノイズっぽい雰囲気のデザインがこれにあたる感じでしょうか。
同じ内容をYouTubeに動画投稿していますので、動画で見たい方は是非チェックしてみてください。

イラストレーターのナイフツールは正直な話、初めて使いました ^^;
イラストレーターの「ナイフツール」と「個別に変形」を使って文字をグリッチ風にする方法
ナイフツールで文字をバラバラに
まずはテキストツールで文字を配置します。フォントはAdobeフォントの「角ゴ ラージ」を使いました。

念のために修正用としてコピーします。optionキーを押しながら移動で複製できます。(Windowsはaltキーを押しながら)

文字を選択した状態で、上部メニュー「書式」→「アウトラインを作成」で文字をアウトラインします。

ツールウィンドウからナイフツールを選択。

アウトラインした文字を選択し、水平方向へドラッグして切断していきます。この際にshiftキーを押しながらドラッグすると直線で切断ができます

こんな感じで適当に横方向に切っていきます。

「個別に変形」でグリッチ風の加工をする
切断後に、文字を選択した状態で、上部メニュー「オブジェクト」→「すべてグループ解除」をクリック。文字をアウトラインすると自動でグループ化されているので解除します。

文字を選択した状態で上部メニュー「オブジェクト」→「変形」→「個別に変形」をクリックします。

個別に変形パネルが表示されます。「移動」の水平方向を調整します。右下にある「ランダム」にもチェックを入れます。
この際に、左下の「プレビュー」にチェックを入れておくと、調整した際に変化が見れるので便利です。

水平に移動しすぎると字が読みづらくなるので、適度に調整してみてください。右下のOKを押して完了です。

今回は下の画像くらいのバランスで完成させました。

ホラー映画をパロディ化してイラストも追加
実はグリッチ風の加工は後付けで、元々はホラー映画をパロったグラフィックデザインを作りたいと思っていました。
手書きでラフを書いていたので、イラストレーターに配置します。
僕自身の体験ですが、ここ10年くらいスマホにほぼ着信がありません(セールスっぽい電話を除いて)。この着信が無い怖さをビジュアライズしました。虚しさと怖さと。

配置した画像の透明度を30%くらいにして、トレースをしやすくします。

新規レイヤーを作成して、ラフ画像を配置したレイヤーはロックします。

新規レイヤーに、長方形ツールやペンツールを使ってスマホのイラストを作っていきます。

自分のスマホ画面を参考に作っています。

ですが、ユーモラスでポップなタッチを優先して、シンプルな線画にしました。一応、元のイラストは複製して取っています。

ラフ画像を参考に手をトレースしていきます。

これでひとまずできました。

さらにテキストツールで「・・・・。」と文字を配置。

先ほど作っていた着信ナシの文字を配置します。

指の部分などを微調整して完成です。もっと手を加えてもいいのかも知れませんが、軽い感じで完成としました。

作った画像をsuzuriで登録。商品として販売する。
完成したデザインを画像として書き出します。
上部メニュー「ファイル」→「書き出し」→「書き出し形式」をクリックして

pngファイルとして書き出します。

suzuriのサイトに行きます。suzuriの登録は無料で、グッズ販売も無料でできます。


右上に自分のアカウントのアイコンがあるのでクリックして、さらに「グッズ」をクリックします。

先ほどのpngファイルをアップロードします。

自動でズラッとグッズにデザインが配置されています。
最初は左上の「スタンダードTシャツ」のみが選択(販売)されている状態です。鉛筆のマークをクリックして編集できます。

編集画面では、デザインのサイズを調整したり

素材の色を設定したりできます。今回のデザインは黒1色なので、生地が暗いものは削除しました(おそらく印刷しても見えないと思うので)。決まったら、保存のボタンを押します。

最後に、商品の名前と説明文を記入、トリブン(報酬額)を設定して「アイテムを販売する」をクリック。これで晴れて販売完了です。
説明文はAIで作ることもできるので、ぜひ使ってみてください。今回の説明文はAIに頼んでみました。文字が多いほど検索にも引っかかりやすいのでは?と勝手に推測しています。

マイページで確認してみると、きちんと販売されています。(試作していたので同じものが2つありますが、後で削除しています)

なお、グッズ制作に必要なpng画像のサイズですが、アイテムによって推奨のサイズがあるので、サイトを確認して作ってみてください↓

僕自身もスタンダートTシャツ用の推奨サイズで作り直しました。

まとめ
最後にAdobe Firefly(ファイアフライ)で女性の画像を作成して、デザインを貼り付けてみました。AIっぽさがある女性なので妙に不気味 笑。

以上、「ナイフツール」と「個別に変形」を使ったグリッチ風の加工をご紹介しました。
イラストレーターは色々な機能があって奥が深いですね。
また色々と遊んでみようと思います。
最後までご覧いただきましてありがとうございました。



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